あこぎ屋別館 【日々でっち上げ】
でっち上げ気味に綴る大航海時代online日記、他 (C)2004 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.
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英国紳士のあるべき姿
 私には大切なフレンドが居ます。同じイスパニア国籍である彼女は、思慮分別に富み、明朗快活で、一緒に居るだけで幸せな気分にさせてくれる・・・そんな、とても素敵で魅力的な女性です。私は彼女の微笑みのためならば、たとえ国家を敵に回そうとも構いません。あるいは、凶悪な海賊であろうとも恐れることなく立ち向かってみせるでしょう。しかし、悲しいかな・・・彼女はロッテファンでした。運命とは何と残酷なのでしょうか。私は大切な大切なフレンドを・・・身を引き裂かれるような思いをしつつ、危険海域で出会ってしまったならば、国籍に関係なく、問答無用で、襲撃しなければならなくなってしまったのです。ロッテファンに生まれたことを後悔させつつ、暗い暗い海の底へと沈めてしまわなければならなくなってしまったのです。その任務を速やか且つ鮮やかに遂行するため、戦闘レベルを上げる必要に迫られてしまいました。できることなら、そんなことはしたくなかったのに。あぁ、この世に神さまなんて居ないのでしょうか。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 と、悲嘆に暮れる美女の噂を聞きつけ、遠くインドから駆けつける男が1人。

インドから来ました!

「インドより、貴女に笑顔を届けに参りました・・・。美しい女性に涙は似合わない^^」
「まぁ・・・お上手ね(ぽっ)」

 英国紳士だけあって気障なセリフだ。思わず反吐が出そうになるのをぐっと堪えて、優雅に微笑む。インド帰りだけあって、微妙に香辛料臭い気がしなくもないが、それなりのイケメンだ。悪くはない。悪くはないが、自分より背の低い男は・・・と言うか、ぶっちゃけチビなボウヤに興味はない。興味はないのだが、良く見てみるとかなりの上流階級な身なり。貴族か豪商のボンボンってとこだろうか。とかく金持ちの匂いがプンプンする。チビ男に興味はないが、テキトーに気のある素振りだけ見せておけば・・・労せずして、懐が暖まる・・・ってな寸法だ。それはそれで悪くない。

「って、あのぅ・・・さっきから全部声に出てんですけど・・・」
「そーいうのは聞かなかったことにするのが、英国紳士の嗜みというものよ?よろしくて?」
「は、はぁ・・・」

 縫製職人の彼は、長い間ずっと自分のデザインした服を着るに相応しいモデルを探していたそうだ。そして、風の噂で耳にしたイスパニア美女まるg・・・もとい、アン・コギーの名を聞きつけ、居ても立っても居られずに地中海へと帰還したのだと言う。期待に胸を膨らませて訪れたバルセロナの地で、ついにアン・コギーとの出会いを果たし、イスパニア美女の名に恥じぬ火器取引上げブメっぷりを目の当たりにして自らの直感に確信を抱いたのである。

「貴女こそ私のデザインした服のイメージにピッタリです!その凛々しいまでの気高さ、何者にも屈せぬ強い光を湛えた瞳!隠そうとしても隠し切れない繊細さと慎ましさ!ふと見せる寂し気な表情・・・まさに、まさに私のイメージ通り!貴女こそが私の理想の女性です!!」
「まぁ、私のことを初見でそこまで理解していただける殿方に出会ったのは初めてですわ♪」


ホセっす 「目ん玉腐ってん・・・・・・って、んぐぉあっ!!?み、みぞっ鳩尾に肘・・・肘はいtt・・・」

-ホセ、秒殺-


「そんなわけで・・・どうぞ受け取って下さい!私の気持ちを!!」

宝石!!!

「まぁ!これは・・・サテン製シャマール?何て素敵・・・」
「えぇ、貴女の高貴さと美しさを最も引き立ててくれるだろうと選んだ一品です」
「それに・・・サファイア?困ったわ、こんなに高価なもの・・・頂く理由がございません・・・」
「なに、ほんの些細なインド土産ですよ。気にせず受け取って下さい^^」


ホセっす 「遠慮してると見せかけて、ほくそ笑むのは止めてくd・・・ぬぐぉあっ・・・は、はなっ、鼻に裏拳ガ・・・」

-ホセ、瞬殺-


似合うかしら?

「とてもお似合いです^^」
「まぁ、ありがとう♪(微笑)」
「サファイアは相場の良い街で売って下さって構いませんよ^^」
「そ、そんな!せっかくの頂き物ですもの、ずっと大事にいたしますわ♪」


ホセっす 「とか言ってる最中に交易所で相場確認してr・・・ん、んおおおぉぉ・・・あ、足・・・ひ、ヒールで踏n・・・」

-略-


「初めて会ったのに、こんなに良くしていただいて言葉もございませんわ。それに・・・今後、新作が出る度にワタクシに無料でプレゼントして下さるなんて・・・本当に何と言っていいか・・・」
「い、いや、そこまでは言ってないですが・・・」
「ありがとうございます♪(ニッコリ)」
「は、はい・・・も、もちろんですよ^^;」


-紳士なパトロンゲットに乾杯-
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国王からの招待状
 宿敵華子に果たし状を送りつける少し前。それは、ふらりと立ち寄ったナポリでの出来事だった。

 港から降りるや否や、出航所役人から一枚の書状を突きつけられるアン船長。なんとそれは国王からの召喚状だったのだ。それを見たアンは、意気揚々と王宮へ向かうのだが・・・、しかし、突然の出来事に副官ホセは動揺を隠し切ることができなかった。それもそのはず、いきなりお偉いさん-それも国の最高権力者-に呼び出されたのだ。ただ事ではない。ましてや、呼び出しを食らったのは、誰あろう船長のアンである。普段の素行を考えるに、落ち着いていられようハズもなかった。

「・・・ちょ、姐御!いったい何をしでかしたんでさぁ?!」
「ん?何を慌ててんだい。国王から呼ばれるだなんて、理由は決まってんじゃないか」
「え、えぇ。だったら、逃げた方がいいんじゃないですかい?自首なんざしたところで、良くて牢獄・・・悪くて死刑ですぜ?」
「何でアタシが処刑されなきゃなんないんだよ!ほんっとバカだねアンタは・・・」
「バ、バカて・・・」

「いいかい?よ~くお聞きよ?国王様がアタシを王宮に招いたってことは、アレさ」
「・・・なんでやすか?」
「つまり、さ。アタシの日頃の行いが認められたってことさ。ナポリ市民として模範とも言える善行の数々がね」
「な、何言って・・・って、アンタ、ナポリ市民違うし!てか、模範とかありえねぇですし!!」
「朝の挨拶とかちゃんとやってるよ?ゴミの分別もしてるし、(金持ってそうな)お年寄りの荷物持ってあげたりとか、さ」
「ありえねーーー!!てか、ウソだ・・・絶対ウソでやす!!」
「うるさいねぇ、ごちゃごちゃ言ってんならついて来んじゃないよ!船に帰ってな!!」
「そ、そんな・・・ひょっとしたら今生の別れになるかもしれねぇですし・・・せ、せめて最後に、別れの・・・ハ、ハグを!」
「・・・バカ言ってんじゃないよ。いいからアンタは帰んな!」

 と、小五月蝿いホセを船に帰し

国王お呼び出し

「アン・コギーよ、よくぞ参った」

 通されたのは国王執務室。にこやかにアンを迎えるのはナポリ国王フェデリーコである。

「アハハ。そりゃぁフェデリーコの旦那に呼ばれりゃ、シラクサに居たって飛んで来るさ」
「・・・えらく近いな。ま、まぁ良い・・・遠路はるばる疲れたであろう。椅子にでも腰掛けて寛ぐがよい」
「ああ、言われなくたってそうさせてもらうよ。でさ・・・」

茶菓子もね

「ちょっとお茶も出ないのかい?」
「・・・いきなり態度でかっ!?ま、まぁ良い・・・今日ここへそなたを呼んだのは・・・」
「ねぇ?お茶は?」
「他でもない。そなたの日頃よりの・・・」
「ダージリンでいいよ?茶菓子はさ、何かケーキとかない?」
「そなたの・・・日頃からのナポリへの貢献に対し・・・」
「チーズケーキでも何だっていいよ。いやぁ、朝から飯食ってないもんで、腹減っちまってさぁ」
「ぬぐああぁぁぁ!!茶など出ぬわっ!下民が図に乗るでないっっっ!!!」
「なんだいなんだい、茶のひとつも出ないのかい。ったく・・・」

図に乗るな!

「気の利かないデブだねぇ」
「不敬罪って言葉は知っとるかね?」

「何言ってんのさ。アタシの金で散々、私腹を肥やしてんだろ?堅いことは言いっこなしさ」
「・・・たかが500万程度で図に乗るでない!!」


 そう、つまり・・・


5位入賞の決定的瞬間

 何の間違いか、たった500万の投資で、アン・コギーがナポリランカーの5位にランクインしたのである。先ほどからの態度のでかさは、つまり、ランカーであるがゆえのものだったのだ。

「茶菓子~~」
「出ないっつっとろうが!!」
「酒~」
「出ねぇ!!」
「金~」
「やらねぇ!!」
「ケチぃ~」
「貴様がそれを言うかっっっ!!!」

 満を持してナポリ買収に動きだしたアン・コギー。果たして、ナポリの命運やいかに!
[国王からの招待状]の続きを読む
殺意のプレリュード
 なんか知んないけどクロワッsメダマ子さんから、調味料バトンってのを渡されたよ。見てないと思うけど・・・とか失礼なこと書いちゃってくれちゃってるけど、毎日毎日更新を楽しみにチェックしてんのさ。侮らないで欲しいね。で、調味料バトンなんだけどさ。残念ながらアタシは調味料取引スキルは持ってないんだよ。残念。

 まぁ、そんなこんなで今日はクソ生意気な吊り目女、華子のことでも話してやろうじゃないか。何だって殺し屋まで雇って海の藻屑にしようとしてんのか。2人はいったいどういった経緯で知り合ったのか・・・とかね。別に顔が気に食わないからこの世から抹殺したいってわけじゃぁないのさ。ま、それもあるんだけどね。そうさねぇ、どっから話したらいいだろうね。


 アタシがあのクソ生意気な女に出会ったのは・・・


 そう、あれは・・・


 かれこれ10年近く昔の話だったっけね・・・


花も恥らう乙女時代

 アタシがフランスの学習院に留学させられた時、初めて出会ったんだ。よく言うクラスメイトでルームメイトってやつさ。あの頃から、妙に上品ぶったヤな奴でね。課題のノートは写させてくれないわ、代返もしてくれないわ、女子寮だったんだけどさ、夜遊びし過ぎて門限過ぎちまった時とかね、普通友達ならコッソリ窓開けてくれたりするもんだろ?ところがどっこい、奴ときた日にゃ、完全密閉。ご丁寧に板まで打ち付けてやがった。真冬のクソ寒い時期に部屋にも入れず、馬小屋で寝て凍死しそうになったりしたっけね。それだけじゃない。あまりに門限守らないんで寮長・・・って、コレがまた嫌味ったらしいクソババアなんだけど、そいつに告げ口したりだとか。それはそれは最低なクソ女だったわけさ。

 とまぁ、このまま回想に入ってもいいんだけど、長くなりそうなんでそれはまた次の機会ってことで。その後、卒業して・・・って、アタシは中退なんだけど、それ以来あの女には会わなかった。風の噂で航海者になったとは聞いてたんだけど、ついこの間、バッタリと再会しちまったのさ。昔は色々あったけどさ、久しぶりでホントに懐かしくってね。どうしてたの~?元気だった~?って、にこやかに話でもしようとしたら、あの女、開口一番・・・

「あら、生きてたのね貴女。丁度いいですわ。ワタクシ、今、船を修理に出していてね、修復が終わるまで海に出られなくて暇なのよ。少しの間でよろしいのですけど、ワタクシを雇って下さらない?(微笑」

 と来たもんさ。久々の再会だってのに情緒もへったくれもあったもんじゃない。だけど、積もる話もあったし、困ってるぽかったから雇ってやったんだよ。


 そう・・・


 掃除婦としてね(゚Д゚)y-~~


ちょっと!

 ところがまぁ・・・

「ちょっと華子さん!」
「はいな」

全然キレイになってないじゃないの!

「埃が残ってるわよ!まったく使い物にならない娘だこと・・・」

 予想してたっちゃ予想してたんだけど、どだい上流貴族ぶった傲慢女が掃除なんざ出来るハズもなく。

 挙句の果てには・・・

使えない女だこと

「じゃ、掃除しといてね^^」

 背中の箒は飾りモンかい?!ってなモンさ。まったく信じられないね。底意地の悪さは相変わらずだよ。ん?なんだって?掃除サボったくらいで殺す必要はないって?ハ、何だっていいんだよ。因縁付けれんのなら。過去の恨みつらみを清算する必要があるしね。そろそろ決着付けようじゃないか。殺し屋とかまどろっこしい手段はやめだ。アタシ自ら引導を渡してやることにしよう。

 ってわけで

◇果たし状◇
拝啓 クソったれの華子様

1週間後の正午、トレビゾント沖にて待つ。
船乗りは船乗りらしく海の上で決闘と洒落込もうじゃないか。逃げんじゃないよ!!コテンパンにしてやるよ!!

             アン・コギーより愛を込めて♪(はぁと


 果たして、勝負の行方やいかに?!

-つづく?-
密偵
オッス!オレ、リチャード!
 オレの名はリチャード。リチャード・ワトキンス。イングランド出身のしがない船乗り・・・というのは仮の姿。今はとある人子飼いの情報屋として暗躍している。あの人との出会いは、そう、かれこれ1年程前のことだろうか。職もなく、日々の糧を得るため、盗み、恐喝、詐欺、殺人、思いつく限りの悪事を働いていたあの頃、オレは街でも札付きのワルだった。そんなオレの前に・・・っと、オレの思い出話になんか興味ないよな。とにもかくにも、オレは街のゴロツキから足を洗い、まっとう・・・とは言いがたいが、情報屋として日々の食い扶持を稼いでいる。自分で言うのも何だが、それなりの腕前だ。

 そんなオレが、とある情報を仕入れたのは数日前のことだった。悪名高いイスパニアの赤毛女が、こともあろうかオレの雇い主の殺害を企てているというものだ。オレも詳しくは知らないが、2人は昔からの顔馴染みで、しかも犬猿の仲であるらしい。大事な雇い主を失うわけにはいかない。というわけで、さっそくこの情報を雇い主へと伝えてきたわけさ。命を狙われているというのに、取り乱すこともなく、しごく冷静に、赤毛女の動向を探るようオレに命じたのだった。


 そんなわけで


調査開始

 オレはさっそく赤毛女の追跡を開始した。もちろん、怪しまれないように変装することも忘れない。悪名高いこの赤毛女のことだ、叩けば必ずや埃が出ることだろう。というか、むしろ叩いても埃しか出ないかもしれない。相手は夫殺しも噂される凶悪な海賊で、追跡がバレれば、おそらく命は無いだろう。だが・・・調査に失敗した時、雇い主に受けるお仕置きを考えれば、死ぬことなど怖くはない。そう・・・怖くはない。アレに比べれば・・・

 気を引き締め、追跡を続けて1時間は経った頃だろうか。赤毛女は何かを見つけたのか、急に立ち止まったかと思うと、足早に歩き出した。赤毛女の向かった先には、1人のみすぼらしい格好をした少女が居た。一見すると路上生活者にしか見えなかったが、オレはその少女を知っていた。そう、ポルトガル政財界に強い影響力を持つ豪商。その一人娘だ。ありとあらゆる情報に精通するオレであればこそ気付ける事実だ。

 赤毛女は少女に近づくと何か声をかけているようだった。オレは気付かれないように近づき、物陰から聞き耳を立てた。赤毛女はさも困った風を装い、涙交じりの声で少女に何かを訴えているようだった。

「私には1人、生まれながらに不治の病を患っている弟がおります。薬を飲まねば明日も生きられぬ可哀相な弟のため、薬代を稼がなくてはならないのですが、海賊に襲われて必死に稼いだ金を全て奪われてしまって・・・」

 そう言って、よよよと泣き崩れる赤毛女。いくらなんでも、こんなベタベタな嘘に騙される奴は居ないだろう。まさに子供だまし。いや、子供すら騙せないだろう。少女も嘘を見抜いたのか、驚いたような顔をして赤毛女を見上げている。そして・・・

詐欺?!

「弟の為に!コレ、今日のお小遣いなんだけど、良かったら使って下さい!!」

 って、信じてるし!!!!!

「一目見た時から菩薩のようなお心の持ち主だと信じておりました。これで明日も弟の笑顔が見れます。ありがとう;;」
「困った人が居たら助けてあげろって、いつもパパが言ってるの!だから、いつでも困ったら助けてあげるね!はい、コレ!」

大金を貰ってしまいました。アリガトウ・・・

 って、小遣いめちゃ多いし!!!!オレの一月の稼ぎより多いじゃねぇか!!!!

「この服を着て弟さんを元気づけてあげて・・・」
「うん、何から何までありがとう・・・このご恩は忘れないわ;;」

 3日ほどは・・・と、呟いたのをオレは聞き逃さなかった。その後、赤毛女は、貰ったピエロ服を持って道具屋の方角へと消えていった・・・。何はともあれ、コレはかなりのネタだ。有力商人の一人娘から金を騙し取ったのだ。先日撮った・・・

こ、子供なんか居ないよ!!

 この超スクープ写真と合わせて、強請りのネタに使うことも可能だろう。あとはこれを雇い主に報告すればいいだけだ。目付きの悪さもさることながら、性格の悪さはその斜め上を行く人だ。さぞや陰湿な報復手段を思いつく事だろう。まったく、あの人を敵に回すとは身の程知らずと言うか、怖いものなしと言うか・・・


「でさ、さっきからアンタ・・・」


・・・バレた!

「アタシになんか用かい?あぁん?」
「あ、えと、オレ・・・華子さんに脅されて貴女の動向を探ってました!ゴメンなさい!殺し屋雇ったことも華子さんにもうバレてるんで、別の方法考えた方がいいッスよ!ハイ。えと、それから・・・あ、この写真も差し上げますね。も、もう必要ないものですし!!そ、それじゃ、オレ、この後、ジョセフィーヌとデートなんで・・・し、失礼しま~~~す!!!」
「・・・ちょ、な、待t」




なんつーか・・・めっちゃ苦しいッスね・・・
 オレの名はリチャード。リチャード・ワトキンス。口の軽さと逃げ足の速さには自信がある。
 まぁ、それはそれとしてとりあえず・・・

 ほとぼりが冷めるまで、潜伏することにするオレだった。

-つづく?-
密会
ホセでやす
 あっしの一世一代の大勝負がさらっと無かったことにされ、ショックのあまり10キロも痩せちまったホセでやす。こんにちは。もうね、いいんでやす。この1週間ずっと寝食を削って考えてやした。考えて、考えて、考えて・・・頭から煙が出るくらいに考えて、ようやっと1つの結論に達したんでやす。ほら?よく言うじゃないですか。『押してダメなら引いてみろ』ってね。副官としての立場をわきまえず、分不相応に隣に立とうしたのがマズかったんでやす。えぇ、つまりですね・・・副官として頼れる男になってですね、目立たず騒がずひっそりと、影となって船長を支え続けるわけでやすよ。そうするうちに少しずつ姐御の中であっしの存在感が大きくなっていくんでやす。で、急にあっしが姐御の前から去ろうとしたりなんかした日には、「あ、アタシ、今になって、やっと気づいたんだ・・・貴方なしでは生きてられないことに!」みたいな!コレです!コレでやすよ!!長期計画でガッチリと姐御の心を捕らえて離さない。やりやす!やってみせやす!男は黙って背中で語りやす!!ふふふ、ふふふふふ・・・

「・・・イケメンでもないくせに、そんな受身で女が落ちるわけないだろ」
「って、うああぁぁ?!!!あ、姐御!!き、聞こえてやした?!」
「いや、そんなのどーだっていいんだけどさ。あたしゃこれからちょいっと野暮用があっから。出港準備整えといておくれね」
「・・・へ、へい、分かりやした。ところでどちらへ?」
「野暮用つってんだろ。いちいち聞くんじゃないよ」

 姐御はいつも通り平静を装ってやしたが、あっしの目は誤魔化されやせんでした。いつもはほとんどスッピンな姐御が、今日に限って化粧をしてたんでやす!!!それもナチュラルメイク。その透明感は大人気ない!話聞いてないし!化粧してるし!って感じでやす。怪しい。怪しすぎやす。野暮用って何なんでやすか?ひょ、ひょひょひょ、ひょっとして、お、男と逢うんじゃ・・・

 気になって仕方がないんで。後を追うことにしやした。ストーカーじゃないんでやす!いや、ほら?危険なことをしようとしてるのかもしれねぇですしね。いざとなったら副官として身を挺して守ってやんなきゃなんないですし。えぇ。と、そうこうしてる間に姐御は大通りを外れて路地に入り、場末の汚らしい酒場の中へと消えていきやした。窓から中を覗いて見たら、脛に2つも3つも傷があるようなゴロツキばかり。姐御はというと・・・脇目も振らず、奥に立っている1人の・・・お、男のところに!!!?スラリとした長身の優男でやす。インテリぶって眼鏡なんか掛けてるのが妙に嫌味ったらしい奴でさぁな。あーいうタイプは姐御のタイプじゃないから・・・って、スゴイにこやかに話てる!!な、何そのはにかんだ微笑み?!

 あぁクソ!こっからじゃ何話してるかサッパリ聞こえやせん・・・。ああぁぁぁ、あの2人はいったいどーいう関係でさぁ?!き、気になる・・・何話してんでやすかぁぁぁぁ!!!



-酒場の中-



「・・・ってわけでさ」

お、男と!男と逢ってる!!!

「あの生意気な女を海の藻屑にしとくれよ・・・」
「俺もそれなりに名の売れた殺し屋だ。金さえ積んでくれりゃぁ英国の女王だって暗殺してみせる。だがな、さすがの俺もターゲットが誰か教えて貰わないことには仕事はできないぜ?」

「フン・・・星の数ほど居る殺し屋からわざわざアンタを選んだのには訳があんのさ。ターゲットの女はね、アンタも良く知ってる・・・」

ターゲット

「・・・ほら、この女さ」
「こ、この凶悪なまでに目付きの悪い女は!!ま、まさか・・・」

「フフ、そのまさか。アンタ、この女に幾度となく煮え湯を飲まされてるって言うじゃないかい。いい機会だろ?」
「ふふふ、ふふふふふ・・・忘れようハズもない、この女に受けた屈辱の数々!そう、あれは吹雪の吹き荒ぶある冬の日のことだった・・・」
「あ、いや、アンタの思い出話に興味はないから!」
「・・・・・・」


「まぁいい・・・この仕事、請けてやろう。だが、高いぞ?」
「そんなことアンタが心配する必要はないさ。いつも通りに仕事をこなしてくれりゃいい・・・」

・・・ククク

「・・・報酬はいつもの口座に」
「入金を確認したら仕事に取り掛かろう・・・」

「ぬかるんじゃないよ?」
「ハ!オレを誰だと思っている?」
「ククク、頼りにしてるよ」
「フフフ、任せておけ」
「クク、クククククク・・・」
「フフフ、フハハハハハハ・・・」


「ア~ハッハッハッハッハッハ!」
「フヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」



-酒場の外-



ホセでやす
 あぁぁ!あんなに楽しそうに笑い合って!!ちくしょう!ちくしょうちくしょうちくしょおぉぉぉぉ;;

 人ひとり消される相談がなされていようなどと露とも思わず・・・果たして、あの女とやらの運命やいかに?!

-つづく-
ホセの大勝負-後編-
-前回までのあらすじ-

 イスパニア海軍所属のアン艦隊は、東地中海でのイングランド海軍との激しい戦闘に勝利を収め、セビリアへの凱旋の途についていた。しかし、折り悪く嵐に巻き込まれる。

・・・嵐ガ!

 砲撃により傷んでいた通天閣号は嵐の前に為すすべもなく・・・帆は破れ、マストも損傷、浸水も激しく、そして遂には舵をやられ、操舵不能に陥ってしまう。既に海戦によって疲弊しきった船員達の体力は限界の極致にあり、1人、また1人と疲労により倒れていった。そんな中、1人倒れることなく、不眠不休で指揮を取り続けた船長アンの活躍により、船は辛うじて転覆を免れていた。大切なクルー達に故郷の大地を踏ませてやりたい・・・そんな思いが彼女を支えていたのかもしれない。

 かくして、3日3晩続いた嵐をやり過ごし、さらに1週間ほどの漂流を続けた通天閣号は、運良く見知らぬ街へと流れ着く。

街に

 ここまで休みなく動きつづけていたアン船長であったが、無事にクルー達を陸に帰してやれた安堵からか・・・その場で倒れたっきり、目覚めることなく昏々と眠り続けた。


 3日後、アンが目覚めた時・・・


撮影現場見られてた・・・き、気まずい

 記憶喪失に陥っていた。

「ここ数ヶ月の・・・記憶がないんだよね」

「って、そんなことなかったし!漂流とか海戦とか何言ってんでやすか!!」
「うるさいね!あったかもしんないだろ!何ヶ月前の話だと思ってんだい!!」

「あ、分かった!そうやって話をはぐらかす気でやすね!アレクサンドリア9番商会にココナツミルク買いに行った話とか、黒海に新しい街ができたってんで、海賊に怯えながら行ったはいいが変装度が足りなくて入れなくてアテネまで戻ってまた行くはめになった話とか、カリブの新港を見にカリブ行ったら初めてイングPKに沈められた話だとか、酒造秘伝2だとか、従者さんに戦闘修行に連れてかれた話だとか、工芸品取引がランク4になった話だとか・・・全部忘れたってんですかい?!」
「何言ってんの?夢でも見てたんじゃないかい?」



「じゃ、じゃぁ、あっしの・・・あっしの一世一代の大勝負は?そ、それも覚えてないってんですかい?!!」
「いや、さ・・・だからさ・・・ここ数ヶ月の・・・」




よそ見~

「記憶がさ・・・」
「・・・何故目を逸らす」

「うるさいねっ!あんな・・・いきなり突拍子もないこと言われたって困ンだよ!」
「って、覚えてるじゃないですか!!!!」
「お、覚えてないよ!だ、だいたいあん時は酒飲んで酔っ払ってたんで記憶がないんだよ!」
「ちょ、さっきと言ってること違うし!!てか、しっかり覚えてるし!!」
「うっさいよ!あんまりしつこいと鮫のエサにしちまうからね!!!」

「あ、あねごぉ・・・;;」
「覚えてないったら覚えてないんだよっ!ばかっ!」

うぅ;;

「ほ、本気だったのに・・・う、うぅ・・・」

 果たして、ホセの想いが報われる日は来るのであろうか。


『ホセの大勝負』

-完-

2ヶ月ぶりの更新。秘儀『前の話はなかったことに』発動
苦情、ツッコミは受け付けておりません。
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